head_img_slim
HOME >研究用語辞典 >相関分析

相関分析とは?

ふりがな

相関分析(そうかんぶんせき)

英語表記

Correlation Analysis

詳細な説明

研究活動における「相関分析」とは、二つ以上の変数の間に存在する関係の強さと方向を評価するための統計手法を指します。相関分析は、変数間の線形関係を理解し、予測や解釈を行う際に役立ちます。

相関分析の基本的な指標は、相関係数です。相関係数は-1から1の範囲で表され、変数間の関係の強さと方向を示します。相関係数が1に近い場合、正の強い相関があり、一方の変数が増加すると他方の変数も増加する傾向があります。逆に、相関係数が-1に近い場合、負の強い相関があり、一方の変数が増加すると他方の変数は減少する傾向があります。相関係数が0に近い場合、変数間にはほとんど相関がないことを示します。

相関分析には、ピアソンの積率相関係数とスピアマンの順位相関係数の二つの主要な方法があります。ピアソンの積率相関係数は、連続変数間の線形関係を測定するために使用されます。この方法は、データが正規分布に従い、変数間の関係が線形である場合に適しています。一方、スピアマンの順位相関係数は、データが非正規分布の場合や、順位データの間の関係を測定するために使用されます。

相関分析のプロセスは、まずデータの収集と整理から始まります。次に、適切な相関係数の方法を選択し、計算を行います。計算結果を解釈する際には、相関係数の大きさだけでなく、p値や信頼区間も考慮する必要があります。p値は、相関係数が統計的に有意であるかどうかを示し、通常は0.05未満の場合に有意とされます。

相関分析の結果は、グラフや散布図を用いて視覚的に表現することが多いです。散布図では、各データポイントが二つの変数の値に基づいてプロットされ、相関の方向と強さを直感的に理解することができます。正の相関がある場合、データポイントは右上がりの傾向を示し、負の相関がある場合、右下がりの傾向を示します。

相関分析の注意点として、相関が因果関係を示すものではないことを理解することが重要です。相関関係が見られる場合でも、一方の変数が他方の変数を直接引き起こしているわけではありません。相関分析は、変数間の関係を示す一つの手段であり、因果関係を確認するためには追加の分析が必要です。

総じて、研究活動における「相関分析」は、変数間の関係を理解し、データを解釈するための強力なツールです。ピアソンの積率相関係数やスピアマンの順位相関係数を用いて、二つ以上の変数間の関係の強さと方向を評価し、予測や解釈に役立てます。



ページトップに戻る